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競走馬育成牧場でおぼえた騎乗。その後、全国8カ所・8種の在来馬を乗り歩く。平成30年宗像大社春季大祭・流鏑馬騎手。ヨットは我流。カヤックイベント企画、カッター先生。住吉能楽堂講座・企画運営.講師、街歩き「那国王の教室」企画・運営などなど、、、

2024年02月19日

花山天皇・忯子と桐壺帝・桐壺/雨夜の品定め的布石/兼家の怒りをたたえた笑い、、

〜 光の君へ 第7回「 おかしきことこそ」〜

花山天皇中宮・忯子薨去ではじまる今回。寛和元年985.七月一八日。忯子は、寵愛をうけた花山天皇を遺して世を去ります。事実としてあった、二人の関係は『源氏物語』第一帖〜桐壺〜に描かれる、桐壺帝と光源氏の母・桐壺更衣との物語のモデルといわれます
花山天皇・忯子と桐壺帝・桐壺/雨夜の品定め的布石/兼家の怒りをたたえた笑い、、

桐壺。その名は、後宮中、最も身分が低い女御に与えられる桐壺を与えられたところからでした。桐壺帝からの寵愛は、当然のように皇后の立場にある弘徽殿女御ほか、他の女御たちからの嫉みをうけ、心労から早世します。忯子は、宿した子と共に逝去。桐壺は、光源氏を産み三年後の逝去。この点が異なります。もっとも、桐壺とともに光源氏が死んでしまうようでは、『源氏物語』は成立しなくなるわけで、、、

花山天皇・忯子と桐壺帝・桐壺/雨夜の品定め的布石/兼家の怒りをたたえた笑い、、
奇行と忯子との恋愛で知られる花山天皇ですが、史実としてあることは、側近・藤原義懐を重用しての荘園整理令への取組です。天武天皇以来200年、公地公民の制による中央集権的土地制度が崩壊しつつあることへの楔。醍醐天皇の延喜二年902年に最初の荘園整理令が出されますが、徹底をはかることができませんでした。第5回「告白」では、花山天皇が強行する荘園整理令に対し、右大臣・段田兼家、左大臣・益岡雅信、関白・橋爪頼忠の三者が「われらが標的」と、口をそろえて言う場面がありましたが、臣下に不平を誘うほどの仕事をした花山天皇です

さて、打球が終わると、雨の中、倫子のペットの猫が飛び出すのを追いまひろ式部は、道長らが更衣に入った控えの壁越しで話を聞くことになります。雨、そして男たちの女性観の披瀝。これは、三歳で母桐壺と死に分かれた光源氏も十七歳。五月雨の夜、頭中将らと女性を品評。俗に「雨夜の品定め」といわれる第二帖〜帚木〜にある話へのオマージュ

まひろ式部は、「出世のために身分の高い家の女を正妻におき、毎夜、気に入った女の元に通うことだ」という、男たちのあいだに交わされた品評の結論に、嫌悪すか、失望か、それとも、自身の身のほど知らずといえる柄本道長への思いを断ち切る思いからか、道長からの贈歌「ちはやぶる神の斎垣も越えぬべし 恋しき人のみまく欲しさに」を焼きます

男たちの、いわば女御定めを壁をへだててまひろ式部が聞くことになる、このシーンには不思議な感響を覚えるのです。まひろ式部、吉高由里子のやるせない表情に引き込まれる一方、男たちの会話の原典「雨夜の品定め」を書いたのは当の本人が困惑顔でいる、と、いうような、、

まひろ式部の『源氏物語』著述への布石となるシーンなのかもしれません、
花山天皇・忯子と桐壺帝・桐壺/雨夜の品定め的布石/兼家の怒りをたたえた笑い、、

花山天皇・忯子と桐壺帝・桐壺/雨夜の品定め的布石/兼家の怒りをたたえた笑い、、

岸谷為時が心が痛みますと、花山天皇とのあいだの間者役を外していただきたと懇願した時の段田兼家の冷たい笑い。「そうか、それは苦しいことであった。よかろう。悪かった」と、口にしながらの目の動き。笑みの奥の怒り。役者・段田安則の底の深さに怯えるのです、、

一方、矢部太郎乙丸は、兼家家家人に襲われるなか、逃げ足早く逃れるまひろ式部においていかれて気絶。その後「置いていくなんてヒドイ!」と愚痴るという、愛されキャラ
花山天皇・忯子と桐壺帝・桐壺/雨夜の品定め的布石/兼家の怒りをたたえた笑い、、

さて、来週は、その段田兼家が倒れ、まひろ式部は仇・玉置道兼を前に琵琶を奏すようで、、、

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